百花総覧、松本城夜桜、山菜の
浅間温泉の春は、信州の厳しい冬を乗り越えて新しい命が始まる、喜びの季節です。
梅に始まり、水仙、こぶし、モクレン、桜などの花が一斉に咲いて百花総覧状態になり、年によって梅と桜の共演も見られます。
温泉街にうぐいすの声が聞こえ、ふきのとう、タラの芽、コシアブラなどの山菜が近くの里山で採れるようになり、直売所に出回ります。
地元の野菜も葉野菜やアスパラから採れ始め、入浴施設「ホットプラザ浅間」前の朝市も始まります。
浅間温泉周辺には、松本城・薄川・弘法山など桜の名所も多く、場所と気温により4月上旬~GWまで、美しい桜が見られます。松本城では、お城と桜のライトアップと、夜桜会も行われます。
4月下旬には上高地が開山し、大正池や河童橋で、残雪の穂高連峰を背景に美しい光景が見られます。乗鞍高原などでは、4~5月に、清流に水芭蕉が可憐な花を咲かせます。
夏休みの観光、登山、避暑のお客様でにぎわう
5月の連休を過ぎると、田んぼのかえるの合唱が始まります。6月には、美ヶ原の浅間温泉側に咲くレンゲツツジの花と放牧された牛の撮影に、カメラ愛好家が集まります。
晴天率が高い長野県では梅雨時でも晴れることも多いですが、7月に梅雨明けすると、信州のさわやかな夏がやって来ます。美ヶ原・霧ヶ峰や乗鞍の高原では、ニッコウキスゲなどの高山植物が咲き誇ります。
夏休み、特にお盆前後は多くの方で賑わいます。観光に来られる方はもちろん、人気の登山で北アルプスにアタックする方、暑い夏を涼しい信州で過ごす方、里帰りの方などが温泉街を浴衣で行き交う姿が見られます。
夏の夕べ、アルプスに沈む夕陽を見、蝉の声を聞きながらお湯に浸かるのも浅間温泉の醍醐味の一つです。
7月の最終土日には、松本城で太鼓祭りが開かれ、浅間の小学生達も「若獅子太鼓」で出場します。
ツールド美ヶ原
6月末に、全国的に名高い自転車レースのツールド美ヶ原が浅間温泉の近くを出発点に行われます。美ヶ原まで21km、標高差1270mを登る過酷なレースですが、全国各地からMTBやロードバイク、小学生から70代まで多彩なサイクリストがカラフルなウエアと自転車で集まり、見物するのも楽しいです。
ホタル祭り
6月末~7月初めに、浅間温泉と、温泉街から近い場所で、地元の人たちが育てた蛍の舞う姿が見られます。
七夕祭り
七夕を旧暦で祝う浅間温泉では、8月上旬に、温泉広場に七夕飾りが彩られます。
キノコ、紅葉、新そばの
9月になると、里山でのキノコ狩りの話題が出だし、直売所にいろいろなキノコが並びます。宿により、出荷量全国一の長野県産の松茸が食べられます。ブドウ、リンゴ、栗などの山の幸も収穫の季節です。
紅葉は、10月に涸沢など山の上から始まり、1ヶ月ぐらいかかって温泉街や市街地に下りて来ます。
スズムシの音を聞きながら、露天風呂で赤や黄色の葉のモザイクに囲まれるのは至福のひとときです。
秋は新そばの季節でもあります。
8~10月に、あちこちで目を楽しませてくれるそば畑の白い花。浅間温泉に隣接する岡田地区にもそば畑が広がっています。
10月になると蕎麦の実が刈り取りの時期を迎え、11月に香り高い新ソバを各旅館で召し上がれます。
松明祭りと火焔太鼓
10月初旬の夜、日本三大奇祭の一つとされる松明祭りが温泉内で行われます。
五穀豊穣と安泰を願い、刈り入れ後のわらで作った松明をかついで温泉街を練り歩きます。松明の数は100本以上で、大きいものは3mもあります。炎と煙が立ちこめる中、墨を顔に塗り合う姿を見るのは楽しい時です。
祭りで披露される「火焔太鼓」は、神楽にルーツがある地域の代表的郷土芸能です。祭り以外の時でも、宿での宴の席に呼ぶこともできます。
新蕎麦祭り
11月初旬の週末、温泉広場で、採れたての新そば粉で、地元のそば打ち名人や人気の蕎麦店がブースで提供する自慢の蕎麦を食べ比べできます。
コンサートなどのイベントも行われます。
湯けむり、雪見風呂、ウインタースポーツの
北アルプスが冠雪して三段紅葉が見られる朝、温泉街では湯けむりが立ち上り始めます。
雪が積もった日に来られた方は、雪見風呂で小さな雪ダルマを作りながらお湯に浸かれれば、身も心も癒されます。
12月に乗鞍などのスキー場がオープンします。ゲレンデスキー・スノーボードの他、キッズパークでのそりや雪遊び、自然の中をスノーシューやネイチャースキーで歩くのも信州の冬ならではの楽しみです。
三九郎(どんど焼き)
1月10日頃に浅間温泉でも行われる小正月の火祭りで、松飾りや達磨などと共に、繭玉を焼いて食べ、無病息災を祈願します。
初庚申(はつこうしん)
1~2月のその年最初の庚申の日には、新しい縁起物のダルマの販売が行われます。